2021年08月07日
「利他の祈り」が脳や実生活に与える影響
前の記事に書いた通り、脳の使い方を間違えたために興奮を続ける脳を、鎮静化さる特効薬が利他の祈りなのです。それでは利他の祈りにはどのような効果があるのでしょうか?
まず、利他の祈りが脳に与える影響について記した後、その脳に起きた変化が実生活にどう影響するのかを記していきます。
「利他の祈り」が脳に与える影響
利他的な祈りは「ベーターエンドルフィン」や「ドーパミン」「オキシトシン」など脳内快感物質と呼ばれる一連の物質を分泌させることが最新の脳科学の知見により明らかになっています。脳内快感物質とは、脳内で機能する神経伝達物質のうち多幸感や快感をもたらす物質を一般的に総称した用語です。
それでは、これらの脳内快感物質にどのような効果があるのかを脳内快感物質別にみていきます。
1.ベーターエンドルフィン
〇 鎮痛効果や気分の高揚・幸福感などが得られるため、脳内麻薬とも呼ばれています。モルヒネと同じような作用をし、腰痛の改善にも役立ちます。
〇ベーターエンドルフィンは脳を活性化させる働きがあります。集中力が増し記憶力も高まります
〇ベーターエンドルフィンは免疫細胞を活性化させ免疫力を増強します。
2.ドーパミン
理由もなく何となくやる気がでないという日はありませんか。
やる気は、脳の側坐核から分泌される「ドーパミン」によってもたらされていることが実証されています。
ドーパミンのやる気を引き出す以外の効果は次の通りです。
○幸せな気持ちにさせて意欲に繋がる
人が楽しい、嬉しいと感じるのはドーパミンがうまく分泌されていることが影響しているといわれています。
○集中力がアップして効率が良くなる
ドーパミンを増やすと集中力がアップして効率がよくなるといわれています。
〇ポジティブになる
ドーパミンを増やすとポジティブで意欲的になるといわれています。
脳内でドーパミンを増やすことでポジティブな考え方ができるようになります。
3,オキシトシン
オキシトシンは愛おしさ(いとおしさ)の感情を生み出す元になっている物質でもあることから「愛情ホルモン」という別名を持っています。たとえば夫婦や恋人同士のスキンシップや母親が赤ちゃんに母乳を与えているときなどにこのオキシトシンが大量に分泌されているのがわかっています。オキシトシンの効果は以下の通りです
〇幸せな気分になる
〇脳・心が癒され、ストレスが緩和する
〇不安や恐怖心が減少する
〇他者への信頼の気持ちが増す
〇社交的となり人と関わりたいという好奇心が強まる
〇親密な人間関係を結ぼうという気持ちが高まる
〇学習意欲と記憶力向上
〇心臓の機能を上げる
〇感染症予防につながる
「利他の祈り」がもたらす実生活での変化
さて、この様な効果を持つ脳内快楽物質が大量に分泌されると実生活でどの様な変化が生まれるのでしょうか?
「意識の力」の研究家リン・マクタガート氏が祈る側に起きる奇跡的な出来事について、著書「パワー・オブ・エイト最新科学でわかった意識が起こす奇跡」で詳しく述べています。
以下は第16章「他人を癒すと、自分も癒される」249ページ~251ページの抜粋です。
―――――――――――――――――抜粋ここから
さらに説得力のあることが実験の数週間後、参加者に起こった
今回の実験では5分の1の参加者に身体的改善が見られたと報告してきた。
「手根管の怪我がよくなり、とてもリラックスしているように感じます。よく眠れるようにもなりました。」
「3年ほどひざの痛みに苦しんできました。実際に参加した後、それまでの痛みがすっかりなくなりました。」
「それまでは背中とひざに慢性的な痛みがあったのですが、かなりよくなりました」
「まるで鎮痛剤を飲んだかのうように腰の痛みが楽になりました」
「この10日間、20年間悩んできた便秘が解消されました」
「自分の身体が『再調整』されたように思えます」
「結腸に問題があったのですが、もうよくなりました」
「肌の状態が改善してきています」
「座骨神経痛が消えてしまいました」
「よく眠れ、心配症やパニック障害がなくなりました」
「関節リュウマチをここ数年患っていたのですが、少しですが正常に戻りつつある兆候が見みられます」
「自分の身体がPTSDに対処できるようになったと感じています」
こうした効果は、その翌週にはさらに驚くほど続いて増えた。
連絡してきた人の半数近くが、人間関係が癒され、クライアントや元夫、兄弟、近所の人や両親との関係が改善した。今回は人間関係が平穏になっただけでなく、昔から抱えていた傷が癒されたというのが強調されていた。
サンドラは今まで1年に数えるほどしか電話で話をしなかった母親との関係が改善し、
「これまでにないほど、会話が出来るようになりました」といった。
二人の参加者は姉との関係が修復され、過去の傷を互いに許して新たな目で見られるようになったという。
「姉とこれまでになく仲良くなれました。まるで姉の気持ちが和らいだか、心が解放されたかのように思えます。」と述べている。
また、職場の同僚との関係が癒されたという人もいる。
マリーは夫の関係が癒しを迎えたと述べている。
「夫はまるで昨日出会ったばかりのような目で私を見るのですが、とても気分いいです。私の健康、人間関係、外見、エネルギーレベル、幸福感、心を開いた感じ、人生のすべてが改善されました。」とソフィーは書いていた。「私は明らかに変化したのです」とも加えられていた。
――――中略―――
平和の意識を送れば、送った人が平穏になる。誰かを癒す意識を送ったら、多くの人が自分自身の人生に癒しを受け取ることになるのだ。
――――――抜粋ここまでーーーーー
このように心からの利他の祈りが常識では計り知れない効果をもたらすことがわかりました。
上記の実験の概要を以下に記します
実施日2013年4月26日
ターゲット(祈られる人):湾岸戦争とアフガニスタン戦争の心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しんでいた退役軍人
症状:強いうつと軽度の不眠症 部屋に入るとすぐに壁に背を押し付けて座り、脅威がないか調べずにいられない。
参加人数:インターネットに接続された7000名
祈りの内容:ターゲットに脳波をリアルタイムにネット上に表示できる装置をとりつけアルファ波(平静で平穏な気持ちの時の脳波)が増加するよう働きかける
実験後のターゲットの変化:かなり改善が見られ、少し遠方まで旅行が出来るようになった。もはやPTSDの治療は必要ないと感じ、翌年には結婚をして子供が出来た。
Posted by 秋山幸徳 at 16:45│Comments(0)
│「利他の祈り」の効果